スフォルツァンドとリンフォルツァンドの違い

京都ゆうこサロンピアノ教室

ピアノの楽譜に出てくる「スフォルツァンド」と「リンフォルツァンド」の違い、ご存知でしょうか。楽譜には sf、rf と記載されています。

 

インターネットでは rf>sfなど、いろいろ書かれていると思いますが、2つの違いは音の強さではなく、長さやニュアンスのようです。これは私の勝手な解釈ではなく、標準音楽辞典によるものです。

 

標準音楽辞典には、「リンフォルツァンド」のページには「実質的にはスフォルツァンドと同義。」と書かれています。面白いのはそれに続けて「初期の管弦楽曲では、短く強いクレッシェンドの意味に使われた。」と書かれているところです。ピアノは打弦後、音が減衰するので、クレッシェンドにするわけにはいかず、「実質的にはスフォルツァンドと同義。」となるわけです。

 

これに対して、「スフォルツァンド」のページには、「突然強いアクセントをつけて」と書かれています。また、スフォルツァンドは「sfp」と使われることもあり、「スフォルツァンドののち直ちにピアノで」の標示です。リンフォルツァンドにはあり得ないということでしょうか。

 

いずれにせよ、スフォルツァンドとリンフォルツァンドが同じ曲で出てくるとき、弾き手は「同じように弾かない意識を持つ」ことが大切です。それが芸術であり、素晴らしいところであり、楽譜をみる楽しみでもあります。

 

やっぱり、標準音楽辞典はすごいな。