先日、テレビ番組で、秋川雅史さんが「ジングル・ベル」を歌っておられました。素晴らしい歌唱力で歌われた内容が面白すぎました(笑)。
「ジングル・ベル」はクリスマス曲として有名ですが、実は、クリスマスのために書かれた曲ではありません。のちに「替え歌」として歌われたのが現在の歌詞です。元々は教会のオルガン奏者ジェームズ・ロード・ピアポントが音楽劇の為に作った曲で、1857年に楽譜が販売された際のオリジナルの曲名は「One Horse Open Sleigh」(「一頭の馬が引く屋根のないソリ」)でした。トナカイではなく、馬だったのですね。
当時、若者の間でソリが大流行しました。それで、1番は「ソリ遊びはなんて楽しいんだろう」と歌われるのですが、2番の歌詞が面白いのです。
歌詞の主人公(若い男性)は、ファニー・ブライトさんという独身女性(Miss Fanny Bright)をソリに乗せるのですが、「馬がやせて弱っていたから、ソリがひっくり返っちゃった」というもの。若い男女の楽しそうな笑い声が聞こえてきそうです。そう、この2番こそ、「彼女~、ボクのソリに乗っていかない?」とナンパしていた当時の若者の恋愛模様が描かれているのです。
日本語で直訳された歌詞はメロディの音符よりも言葉が多く、歌えないくらい早口なのに、さすが秋川さんは、滑舌よく歌われたのでした。